会報に教えられて
香川県 Oさん (70歳)
平成13年5月、胃腫瘍で胃の噴門側5分の4を切除しました。
術後、1週間以上の便秘が続き、とても苦しい思いをしました。大腸の検査結果で、他の人より40cmほど腸が長く、便を送るための蠕動運動の働きが遅いためといわれました。普通の便であれば3日に1度でも心配無用とのことですが、私の場合は、うさぎの糞のようにコロコロと固く、たいへん苦労しました。
他に後遺症がないので幸せだとは思うのですが、出る物が出ないというのはとても苦しいものです。
会報225号の本欄で梅田世話人が「便秘で苦労し、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)とプルゼニドを服用」と述べているのを読み、私も早速、処方してもらい服用すると、症状が軽くなりました。また、アロエ汁やヨーグルト、ヤクルトなどの乳酸菌も多くとりました。
最近は排便も順調で体調も良く、お酒も少し飲めるようになりました。
ビールのおかげ?
神奈川県 Kさん (50歳)
平成12年2月、胃癌で胃の噴門側5分の3を切除しました。と同時に子宮筋腫の手術で子宮と片方の卵巣も切除しました。
術後は水を飲んでも吐いてしまい、食事も少量でした。そのせいか、便秘がひどく、ラキソベロンを服用しても1週間以上も出ず、肛門の周りをマッサージして、少しずつ押し出すようにしてやっと、石ころのようなカチカチの固い便が出るだけでした。そうかと思うと、2ヵ月に1度トイレが詰まってしまうのではないかと思うほど一気に出るという繰り返しが3年ほど続きました。
胃を切った友達のアドバイスで、買い物や散歩で体を動かし、規則正しい生活をするうちに、徐々に便秘も改善してきました。ただ、私自身アルコールが好きで毎晩飲むのですが、特にビール350ml1本を飲むと調子良く排便があるようです。
漢方薬・西洋薬 アドバイス
便秘は、便に含まれる水分が乏しく、排便量が少なく、排便の回数も少ない状態をいいます。胃腸手術後の便秘では、腸の癒着、狭窄、腫瘍による圧迫など、重大な病変が隠れていることがありますので、時々は検査することが必要です。対策には生活様式の改善や、薬もありますが、自分に適したものを選ぶことです。
漢方の用語で、実証の人(病毒が体内にあっても抵抗できる体力がある)の便は太く長く、虚証の人(病毒が体内に残り抵抗する力がない)の便は小さくコロコロ便であるとされ、実証の便秘には大黄や芒硝、虚証には地黄、人参、当帰の入った薬を用います。
Oさんの大黄甘草湯はどちらにも用いられる幅広い薬の一つです。Kさんは、腸管運動の低下と水分不足でしょう。歩くことは健康の基本で、ビールも便秘に良いです。カスピ海ヨーグルトもお勧めです。