| 以下は、健康雑誌「安心」2009年4月号(マキノ出版/マイヘルス社)【近視、老眼、白内障、緑内障の 悩みが吹き飛ぶ最新最強秘策】に 掲載された記事です。 視力が向上し進行が止まった例もある漢方の妙薬 |
昌平クリニック院長 鍋谷
欣市 |
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Mさん(女性・初診時72歳)は、3年前に白内障との診断を受け、私のクリニックを受診されました。そのとき、すでに矯正視力で右目が0.6、左目が0.4まで下がっていました。 白内障の手術は有効性、簡便性ともにかなり進んできていますが、それでもどうしてもいやだという人が少なくありません。Mさんはその一人で、せめて視力の維持だけでも、漢方治療でなん |
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| とかならないかと切に希望されます。 Mさんには、慢性の胃炎と手足の冷えもあり、そこで八味丸とともに胃炎に効く四逆散(しぎゃくさん)、冷えに効く真武湯(しんぶとう)を処方しました。 このように、漢方では同じ白内障でも、個々の証(病人が訴えるさまざまな症状や体質のこと)に応じて、複数の薬を併用し、体を総合的に改善しながら治療をすすめることが多くあります。 その結果、ほどなくして冷えや胃炎は快癒。視力のほうも1年経過した時点で、右目は0.6のままで維持、左目のほうは0.5と、少しですがよくなりました。 Mさんはその後も八味丸を服用し続けていますが、視力の低下も白内障の進行も今のところ見られず、手術も受けずに済みそうです。 なぜ、八味丸がこれほど白内障の改善に効果を発揮するのでしょうか。それは、長い歴史の中で生まれた数多くの漢方薬の中でも、八味丸ほど老化防止に役立つ薬はめったにないからです。 そのなかでも特筆できるのが、気・血・水の生薬配合のバランスが非常に充実している点です。 気・血・水は体をめぐる3つの流れで、漢方では、この乱れを整えることが治療の基本になります。 八味丸の場合、「気」は桂枝、「血」は地黄と牡丹皮、山茱萸、附子、「水」は茯苓と沢瀉と、それぞれの分野で代表的な生薬が含まれ、さらに精力をつける山薬が加えられています。 この絶妙な配合バランスが細胞の老化にブレーキをかけ、あらゆる臓器・器官の働きを元気にしてくれるのです。 白内障は、目の水晶体が白く濁ってくる病気です。濁りの原因は水晶体内の、たんぱくの変性によるもので、これは白髪や皮膚の角質化と同じように典型的な老化症状の一つです。 八味丸は、目そのものに直接働きかけるというより、気・血・水・精の改善によって、全身の細胞を総合的に活性化するといったほうがよいでしょう。その結果が、白内障をはじめ、老眼や疲れ目、かすみ目など、老化による目の衰えを防ぐことにもつながるわけです。 |
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